溝口勇児、マンジャロ騒動で持論展開 ゆいぴすを「広告モデル」と擁護も論点ズレが指摘される

5月29日、糖尿病治療薬マンジャロを使ったオンラインサービスへの出資をめぐり批判を浴びている「溝口勇児」(登録者数61万人)が、Xで長文の見解を投稿しました。サービスのアンバサダーを務めるキャバ嬢「ゆいぴす」(同21万人)への過剰な批判をやめてほしいと訴えると同時に、自身の立場を弁明する内容でしたが、ユーザーからは「論点がズレている」との反応が相次いでいます。

マンジャロ宣伝で炎上した経緯

そもそもの発端は、溝口がファウンダー兼MCを務めるYouTube番組「LAST CALL」(同49万人)でのスポンサー紹介でした。番組内で溝口は、医師監修のもとマンジャロを処方するオンラインサービス「ダイエットビューティー」に自身が出資していると公表。アンバサダーを務めるゆいぴすも「私はマンジャロ初めて打ったとき、1カ月で5kg痩せました」と体験談を語り、別の場面では「マンジャロ打ちな?」と勧める一幕もありました。

しかしマンジャロは本来、2型糖尿病の治療を効能・効果として国内で承認されている医療用医薬品で、ダイエット目的の利用は適応外使用にあたります。番組公開後、医師らから「素人が安易に勧めないで頂きたい」「適応外使用で副作用が出ても救済対象外」といった指摘が相次ぎ、医療広告ガイドラインや薬機法違反を懸念する声、医師法違反を問う声まで挙がる事態となっていました。

「広告モデルでしかないゆいぴすへの批判は行き過ぎ」

そして5月29日、溝口は自身のXで長文ポストを公開しました。冒頭で「マンジャロの件でいろいろな意見をもらってます」と切り出し、「出資者の一人でもあるおれや運営が批判されるのは理解できる」「副作用や安全性について不安を持つ人がいるのも当然」と一定の理解を示します。

そのうえで「広告モデルでしかないゆいぴすへの批判は行き過ぎているように見える」と、現在も激しい批判にさらされているゆいぴすを擁護。「彼女はあくまで利用者として体験を発信しているだけの広告モデルだし、正直ここまで叩かれるのは見ていてしんどい」と心境を綴りました。

「ダイエットや食欲だけ精神論でやるのは非科学的」

続いて溝口は自身の経歴に触れます。かつてパーソナルトレーナーとして活動し、累計1200万ダウンロードのダイエットアプリを展開する「FiNC」を経営してきたと振り返ったうえで、「15年くらいダイエットや健康の課題と向き合ってきた」と立場を明かしました。

そのうえで、うつには抗うつ薬、血糖値にはインスリン、薄毛にはAGA治療、避妊にはピル、不眠には睡眠薬を使うのが当たり前であるのに「ダイエットや食欲だけは精神論でやれというのは、おれには非科学的に見える」と持論を展開。マンジャロの副作用やリスクについても「胃腸症状や食事制限に伴う筋肉量の減少やリバウンド」「BMIが標準範囲の人への長期的な安全性データについても、まだ十分とは言えない部分があると思う」と認めつつ、「それはマンジャロだけの話ではない」と他の医薬品にも同様のリスクがあると並べてみせました。

「適応外使用だからダメ」という議論への反論

溝口の主張のなかでも特に重きが置かれているのが、「適応外使用だからダメ」という批判に対する反論でした。

溝口はフィナステリドが元々前立腺肥大症の薬であり、ミノキシジルが元々高血圧の薬、ボトックスは元々神経疾患の治療薬、メトホルミンはPCOS治療にも広く使われている例を挙げ、「医療の歴史を見れば、適応外使用や適応拡大の事例は数え切れないほどある」と論じています。

さらに「マンジャロとまったく同じ有効成分のゼップバウンドは痩せたい人全員が対象ではないけど日本でも肥満症治療薬として厚労省から承認されてる」と指摘。本来議論すべきなのは「適応外使用だからダメ」ではなく、「リスクとベネフィットは釣り合っているのか」「医師が十分な説明をしているのか」「本人が理解した上で、リスクを踏まえて選択しているのか」だと主張しました。

そして「マンジャロは魔法の薬じゃない」「運動や生活習慣改善が最も理想的なダイエット方法だと心から思ってる」と前置きしつつも、「現実にみんなそれができるなら誰も苦労してない」「何度も挑戦して、何度も挫折して、自信を失って、自分を嫌いになってる人が数多くいる」と説明。最終的には「選ぶのは本人」「十分な情報を知った上で、自分で選択できる社会の方が健全」と結びました。

「論点がズレている」と指摘相次ぐ

しかしこの投稿に対するXユーザーからの反応は、「論点がズレている」「そこじゃない」といった指摘が並んでいます。

製薬業界の情報を発信するユーザーは、「本来議論すべきなのはリスクとベネフィットが釣り合っているか」とした溝口の主張を引用したうえで「違います! 100%間違ってます」と一刀両断。別のユーザーも「選ぶのは本人です、じゃないだろ。医療の専門家じゃない奴が副作用のある薬の使用をおかしな煽り方すんなって話だろ」と、争点は本人の選択以前の問題だと反論しました。

そもそも今回の炎上のポイントは適応外使用そのものではなく、医師でない者が番組内で医療用医薬品の使用を煽る形になっていた点、医療広告ガイドラインに抵触しかねない形でアンバサダーの体験談が紹介された点、そしてキャバ嬢を目指す女性向け企画のなかで処方が促されていた点にあります。

そのため溝口がゆいぴすを「広告モデルでしかない」と擁護した点についても、「ゆいぴすは広告モデルで利用者として体験を発信してるだけって書いてるけど、、、それゴリッゴリの違反事項なんですけど明確に書いちゃって大丈夫ですか?」と、薬機法上の禁止事項にあたるのではないかと逆に問題視する向きまで出てきています。

長文の見解を発表してもなお、騒動の沈静化にはつながっていない状況です。