VTuber・周央サンゴの歌ってみた動画に「無断アレンジ」の指摘 原曲作者に謝罪で「解決まで非公開」
「にじさんじ」(登録者数92万人)所属のVTuber「周央サンゴ」(同27万人)が、歌ってみた動画でカバーした楽曲の著作権者から「許諾を得たほうがいい」「同一性保持権の侵害を主張される場合がある」と指摘され、動画を非公開にしました。
「歌ってみた」動画に著作権者から指摘
昨日アップロードしました、「グリズリーに襲われたら♡」歌ってみた動画につきまして、こちらの不手際でお騒がせしており申し訳ありません。
現在運営と連絡が取れており、権利者様に連絡を取っていただいている状況です。
動画は解決までは非公開とさせていただきます。
よろしくお願いいたします。— 🧭周央サンゴ💞🦩新衣装29日土曜19:00 (@Suo_Sango) January 30, 2022
周央は1月29日、アイドルユニット「神宿」(同8万人)のシングル曲「グリズリーに襲われたら」の歌ってみた動画を投稿。同曲をアレンジしたものになっており、著名編曲家の名前がクレジットされていました。
これに同曲の作詞・作曲を手がけたシンガーソングライターの「清竜人」(同5万人)が反応。1月30日付の自身のツイッターで周央の告知ツイートを引用しながら「楽曲カバーやアレンジする際は、念のため、著作者の許諾を得てからの方が安心かもッ」「殆ど無いけど、同一性保持権の侵害を主張される場合もあって、稀にトラブルになってたりするのッ」と、茶目っ気を入れつつ指摘しました。
同時に「著作権って難しいよねッ」「歌、超いい感じだったヨ ありがとネ」とも綴り、作品のカバー自体には感謝の意を示し、周央を批判するつもりはないことを訴えています。
サンゴちゃん可愛いから全然OKなんだけどッ♡
楽曲カバーやアレンジする際は、念のため、著作者の許諾を得てからの方が安心かもッ♡
殆ど無いけど、同一性保持権の侵害を主張される場合もあって、稀にトラブルになってたりするのッ♡
著作権って難しいよねッ♡
歌、超いい感じだったヨ♡
ありがとネ♡ https://t.co/FkhKR9CoN6— 清 竜人 (@ryujin_kiyoshi) January 30, 2022
YouTubeはJASRACなどの著作権管理団体と包括契約を結んでおり、包括契約を結んだ団体が管理する楽曲をカバーする場合は、投稿者が個々に使用料を支払ったり許諾を得たりする必要はなく、YouTubeから自動的に団体側に収益が入る仕組みになっています。
しかし、JASRACのホームページでは「編曲、替歌、詞の翻訳など作品を改変して利用する場合、JASRACの管理作品であっても、作曲者や作詞者など原著作者の同意が必要になります」と記載されています。原曲をアレンジする時は、包括契約に含まれない「同一性保持権」が関係してくるため、正式な手順としては著作権者の許可を得なくてはならず、清はこれを指摘したものとみられます。
(参考:JASRAC YouTube等の動画投稿サービスでの音楽利用について/同一性保持権(著作権法第20条1項))
動画は「問題解決まで非公開」に
指摘からほどなく、周央はツイッターで「この度はこちらの確認不足で大変失礼しました。清さんと神宿さんの素敵な楽曲に水を差す形になってしまい本当に申し訳ないです」と清に謝罪。続けて「言い訳がましくなってしまうのですが、会社から提示された手順は順当に踏んだつもりでした。組織も含めたこちらの否かと思います」などと事情説明しました。
この度はこちらの確認不足で大変失礼しました。
清さんと神宿さんの素敵な楽曲に水を差す形になってしまい本当に申し訳ないです。
言い訳がましくなってしまうのですが、会社から提示された手順は順当に踏んだつもりでした。組織も含めたこちらの否かと思います。(続きます→)— 🧭周央サンゴ💞🦩新衣装29日土曜19:00 (@Suo_Sango) January 30, 2022
これを受けて、清は無断アレンジの問題点を説明したうえで、「私自身、業界内の著作権に関する配慮や理解の不足を、日頃から憂慮している部分もあり、今回、良い機会かと思い、僭越ながら言及させていただきました」などと指摘の意図についてツイート。
さらに「改めて、私自身、今回のカバーアレンジに関して、問題化するつもりは毛頭ないですし、周央さんを貶める意図も皆目ありません」「何かのご縁ですので、ご興味あれば、楽曲書き下ろしますので」などとも記し、周央に対しては何のわだかまりもないことを強調しています。
一連の指摘を受けて、周央は「現在運営と連絡が取れており、権利者様に連絡を取っていただいている状況です。動画は解決までは非公開とさせていただきます」などと告知し、動画を非公開にしたことを発表しました。
過去にも「無断アレンジ」が問題に
YouTubeにおける「歌ってみた」「演奏してみた」系の動画の問題については、昨年10月に告発系YouTuber「コレコレ」(同161万人)の配信でも取り上げられています。
同配信では、ポップスピアニストの「ハラミちゃん」(同192万人)らが作品の無断アレンジを認めていなかったという故すぎやまこういちさんの楽曲を耳コピ演奏したことについて、視聴者から「同一性保持権を侵害しているのでは」との指摘が上がっていました。
今回、著作権者本人からの指摘があったことで、あらためて「歌ってみた」「演奏してみた」系動画の「無断アレンジ」問題が注目されそうです。
(関連記事「ハラミちゃん、ゆゆうたの“耳コピ”演奏は問題行為? 「すぎやまこういちさんの権利侵害」と告発で物議」)









